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Cessna 172

EnjoySky-2 いろいろな飛行機を操縦したい

Piper PA-28R-200
Cherkee Arrow

もっと高性能で、格納式ランディングギヤや、プロペラ速度コントローラーを装備した飛行機にもチャレンジしたい。
そこで、Piper PA-28R-200B Cherokee Arrow に挑戦。Cessna が高翼構造なのに対して、低翼構造。
complex 機(複雑機構機)をソロで飛ぶするには、CFI からのEndorsement(訓練、技量チェックとログブックへの承認サイン) が必要。 さらに、保険上の理由から、10時間の飛行時間が必要。2007年9月に、挑戦しました。
complex 機とは、
  @引き込み式Landing Gear
  Aフラップ
  B可変ピッチプロペラ
   (その主なものはConstant Speed Propeller定速制御プロペラ)
が装備された飛行機です。
エンジン出力は200hp。201hp ならhigh perforamnce 機としてのEndorsement も同時に得られたのですが、今回はそうは行かず。
Endorsement は、このモデルを借りるのに必要な技量確認(Check out) と同じ項目を行いました。私は、結局6時間かかりました。近くの空港に行って1.5時間追加。ソロレンタルまでは、あと2.5時間を残しています。

飛行しての印象

・機体に近づくと、Landing Gear に格納カバープレートが添えられて見えるのが、これまでのCessna との違い。
・機体は、172と同じく4人乗りで、サイズも似た大きさだが、キャビン着座姿勢は、Cessna にくらべやや後傾。
 私のサイズでもクッションなど不要で着座姿勢が調整できた。
・この機体も古いが造作はしっかりしている。ドアはCopilot側に、ひとつ、上方にも開口する大きなドアがあるだけ。
 ここからPilotも乗客も乗り込むので、Cessna の両側ドアに比べると相当不便。
・低翼機なので、主翼の右後ろ側から、翼の上に乗って乗り込む。この辺は、Cessna とは大分勝手が違う。
・操縦性は操縦操作に対して機体の応答が重く、また時間遅れを感じるのはCessna 172 と同様。重厚な感じ。
・着陸時、フレアアウト後の挙動が高翼機にくらべ異なり、滑空になれるのに時間がかかった。主翼が低いので、
 Ground Effect が強いことによる。Cessna のようにノーズアップして主脚から接地、というより3輪同時接地でよい
 のも違いのひとつ。3輪とも油圧ダンパー付きで、少々ハードに接地しても、Cessna のようにバウンスしないのが
 良い。
・スロットル、プロペラ速度、混合気の3つを束ねたコントロールユニット(Quadrant)に右手をおいて、それぞれのレ
 バーで調整するが、これが大型機のコントロールユニットと似ていて、なにやら本格的で、満足感が高く、ほほが
 緩みます。
・着陸降下に入る前に、使用燃料タンクと燃料量の確認に続いて、Landing Gear をおろす。レバーを引いて下げる
 と、5,6秒して(・・・この待ち時間が意外と長く感じる・・)、下方からGear が降りる機械音が聞こえててきて、風きり
 音が増す。この辺の変化は、エアラインの大型ジェット機の客室で、アプローチ時に聞こえる音と同じで、なんとな
 くエアラインパイロットと同じ気分になり、うれしくなる。

私が操縦したPiper機。低翼機は、側によると主翼がかなり大きく、存在感がある。

Data: Piper PA-28R-200, Cherokee Arrow 200B


乗員数    4人乗り
全幅     9.14m (30')
全長      7.35m (24'2")
標準空重量    658Kg (1450Lbs)
最大有効重量   522Kg (1150Lbs)
最大離陸重量  1180Kg (2600Lbs)



サイズは、Cessna 172(160馬力) とほぼ同等。強力200馬力エンジンを搭載し、最大有効重量が418Kgに対し、522Kg と約100Kg多い。



格納式Landing Gear は電動油圧システムで作動。速度が一定値以下、エンジン・マニフォルド圧が一定値以下で自動的にLanding Gear が降下する仕組みも搭載。(私の乗ったPiper/上の写真では、この機能は停止してあったが)




計器・操作盤

グレーのLanding Gear Leverが左、その下に降下確認用グリーンランプが3つ見える。写真中央は、左からスロットル、 プロペラ速度、混合気調整の三つのレバーが一体となっている制御ユニット(Throttle Quadrant)

copilot側にあるドア。頭上部まで開口できるのは乗り降りに楽だが、4人乗りで片側に1ヶ所というのは不便。

歴史と基本仕様、性能

ベースとなったPiper PA-28R-180 Cherokee Arrow は電動油圧駆動着陸装置、燃料噴射エンジン、定速プロペラ(Propeller Speed Governer) を装備して1967年に登場。その後、1969年にエンジンを200馬力に換装して、PA-28R-200 Cherokee Arrow となった。

その後、ターボエンジン、T型尾翼などを特徴とする、いくつかの派生、発展モデルも登場した。
PA-28Rシリーズとして約6000機が生産され、PA-28R-200シリーズは1664機製造された。
1968年には、プッシュプル型のスロットルは、プロペラガバナーレバー、混合気調整レバーともに、一体化されたユニット(Quadrant-4分円と呼ぶ)に改変された。 同時に、キャビン後方両側に窓が追加された。
会社としては、紆余曲折を経て、現在、Piper Aircraft として、生産販売を継続している。

<PA-28R-200>
・エンジン:Lycoming社製 型式:IO-360-C1C 自然吸気/プロペラ直動/空冷/水平対向4気筒
  /燃料系-機械式燃料噴射装備/排気量-361立方インチ(5.92リッター) 最高出力:200馬力@2700RPM
・プロペラ:Hartzel社製 HC-C2YK-1/7666A-2, ブレード数:2 直径:____ タイプ:定速制御(可変ピッチ)
・燃料:min octane100/130
・最高速度:157knots(283km/h)  巡航速度:148knots(75% Power, 267km/h)
・上昇性能:毎分910ft(@海面高度)  実用上昇限界:16,000ft(4877m)
・最大航続距離:723海里(1303km) @optimum altitude, 75% Power
<データ出典:Owner's Handbook,Piper Aircraft社、 Wikipedia>