- - - Takeoff Runway 26 - - -          EnjoySky! へ

EnjoySky-3 日帰り旅行を楽しみたい

San Diego空域を飛ぶ

初めての3人パイロットフライト

2008年8月16日(土)EnjoySky#5 Redlands訪問日記から
 ・・・・メモの整理などしてから、早めのランチ用に近くのショッピングセンターのSubwayで、foot long のサンドイッチを買いに出かけた。 このサンドイッチは、本当に長さが30cmあるので、半分は翌日用に保管。MYAirのオフィスにもどると、30代くらい(?)の日本人夫妻がオフィスに現れた。 今回渡米前に、知人のMDさんから聞いていた方かな?と声をかけると、そのとおり。岐阜から来ているTKさんご夫妻、もちろんご主人はパイロット。たしかRiversideでライセンス取得とか。
 話がいろいろ弾み、そこで過去に行ったことのある場所をいろいろ伺った。そのなかでいきたくなったのがSan Diego方面。San DIego 国際空港の上空を通過する。ここはもちろんClass B の管制空域だが、特定(4000ft)高度で上空を、通過できる空路が設定されている、とのこと。 また、周辺は海岸沿いも綺麗だとかで、海岸線は、飛んだことがないし、国際空港の上空通過!はエキサイティング。今回、必ず行こうと考えた・・・

2008年8月20日(水)、San Diego方面へ、3人パイロット体制で
 朝8時前に、MYAir 前に着くと、STさんがすでに来ていた。
前回訪問2008年1月には、知人のパイロットのFJさんと、初めてのジョイントフライトを行った。今日は、今回ツアーのハイライト、初めて3人キャプテンでSan Diego方面へ、Legごとに機長席PIC,右席SIC,リヤ席をローテーション。 Redlands地域は砂漠地域にあるため、この時期は、暑さには閉口するが、殆ど快晴で飛べない日はない。しかし、気象情報で、これから向かう海岸沿いは条件は異なり、朝方からOVC*), ceilingも低いが、時間とともにclear、との気象情報を確認しあった。
(*)OVC Overcast 全天に雲が広がった状態

まず第一の目的地Oceansideを目指す
 8時からCessna-172N, N3426Eのpreflight inspection開始。MDさんもダウンタウンで作成したMontgomery(MYF)空港の詳細地図のコピーを持って参加。準備完了。最初はSTさんPIC, MDさんSIC, 私がリアでFrench Valley(F70)経由Oceanside(OKB)へ向かってテイクオフ。6500ftで巡航、F70に近づくと、南前方は下方一面に雲海、海岸方面まで伸びている。 境目までいって、全員、これでは飛んで行けないと納得、OceansideのAWOSも聴取確認、 私から、French Valley(F70)での休憩を提案、 UターンしてF70, Runway18にLeft Pattern進入、着陸。
   
F70からOceanside方向に広がる眼下の雲
<画像クリック→拡大>
 いつものレストランで、コーヒーと、アップルパイ、アイスクリームを取って3人でシェア。

 PalomarのASOSをMDさんの携帯で確認。MDさんは前払い方式のUS用携帯をもっており、私のソフトバンクでは通話料が高いとのことで使わせてくれた。 何回かASOSに電話、結局、10時28分になって、OVCはFew(*)に変わり, 雲底 ceiling は1400ftに好転。即出発とした。
(*)Few 雲が全天の2/8以下を占める状態


     <では出発!、の前にCessna 3426E の前で3人>

赤:往路 Montgomery Field空港まで
マゼンタ:復路  <画像クリック→拡大>

Oceanside空港へ再出発
 F70を発ってから、やがて海が見えてきた!。約30分でOceanside(OKB)に到着。ここには2008年1月、Agua Caliente温泉で知り合ったGirkin氏夫妻が住んでいるが、 コンタクトできずにパスは残念。

次なる目的地Montgomery空港へ
 Oceansideでの休憩はキャンセル、クルー交代して今度はMDさんPIC、私SIC、GPS担当、リヤにSTさん。San Diego空域では、未経験エリアでもあり、GPSにセットした通過ポイント(Waypoint)の管理が重要。高度は、San Diego空域を通過できる特別空域で4000ftキープ。 右図左上のOKB出発(赤いコースの始まり南西から折れて南東へ)。騒音区域に注意するよう無線が入る。川とフリーウエイの間を上昇、 海岸線を南下。海の色が鮮やか!。


北方向を望む <画像クリック→拡大>

南方向を望む <画像クリック→拡大>
 西、内陸側に巨大な空港が見え、これを着陸目標のMontgomery Field空港と誤認(あとから判ったことだが)。これは長大な12000ft滑走路をもつ軍用のMiramar空港であった。海岸線の景色を楽しみながら南下。
 やがてSan Diego空港(SAN 9400ft)が視界に入ってくる。この空域はclass Bで、進入するには特別許可(Clearance)が必要だが、上空4000ftにはVFRでも通過できる特別ルートが設定されていて、そこを通過。
 やがて左方、海岸を離れ、メキシコとの国境沿いのBROWN空港(SDM)を右に視認、その南にはメキシコの空港 General Rodriguez Int'lが国境に接して見える。

軍用Miramar空港 <画像クリック→拡大>

San Diego国際空港(右も) <画像クリック→拡大>

危うく軍用空港の空域へ!

 さらに東北に転じ、各Waypointを通過しつつ、再度、西へ海岸方向に転じた。Gillespie空港に空域通過のリクエストを行い、目標空港のMontgomery(MYF)に向かう。
 前方に巨大な空港が見えてきた。これがMYFと信じて接近するが、なにか空港の滑走路の形が違う?と思っているうちに、MYFの女性管制官から、「そっちにいくと軍用のMiramarにはいってしまう! Headingを・・・変えなさい」との慌てたトーンの無線。左に方向を転じてやっとMYF視認。初めに海岸線を南下したときのイメージでMiramarをMYFと勘違いしていた。GPSを見ると、きちんとMYFの位置方向を表示しているので、やはり、機械が正しい結果に。
 <緊迫したタワーとの通信。自機はCessna 3426E/PIC-MD/SIC-私>

赤破線が間違えたコース

空港隣接のメキシカンレストラン

STさんのメニュー 
<画像クリック→拡大>

MDさんのメニュー

 12時40分、降機して、やっと昼食。メキシカンのMachadoRestaurantへ。ここで暫時くつろぐ。私はTwo Tacos、Iced Tea。
 今回は、やっと印象的な海岸沿いフライトが実現できた。San Diego空港上空通過ということで、実はエアラインの飛行機などが良く見えるかと思ったが、私は右席にいて、空港を左に見て上空通過したため、真上からは視認できなかったのが少々心残り。この掲載写真はリヤ席のSTさんが撮影したもの。San DiegoもLos Angelesと同様、背後に山地のある地形で、やはりヘイズはある。記念写真をとってから次のフライト準備。

帰路の中間目的地French Valley空港へ
 クルーは私がPIC, STさんSIC, MDさんリア。14時にpreflight inspection を開始したが、離着陸機が多く、runway 28R 前での待機が長くなり、ようやく14時30分、離陸。Straight out。途中タワーから「高度・・・」とあり、今後の巡航高度を確認しているのかと思い"4000ft, Northbound via Soledad Mtn" と答えたが、うしろからMDさんが、TransponderのIdentをCycle(?)しろ、といっているよ、とSICのSTさんにアドバイス。STさんが実施。タワーのレーダーに自機の高度が映っていなくて機器動作の確認の無線だったようだ。操縦中でほとんど理解できず。初めて言われる言葉は、とくに操縦中は理解しにくい。SICやリアだと、無線に集中できて聞き取りやすいが。まだまだ場数が必要ということ。
 天文台で有名なPalomar上空からFrench Valley(F70)に向かう。約1時間のフライト後、F70にいつものRWY 18にLeft Patternで進入、着陸。


F70の見慣れた景色。安心感 <画像クリック→拡大>

Final Approach・・ <画像クリック→拡大>

 燃料指示がやく半分ということもあり、また経験を増すということで、燃料給油をおこなった。今回は、私のカードがカードリーダーで無効、MDさんのMaster Card, STさんのカード(?)はともにクリア。むむむと、再度行うと今度は私のVISAもクリア。差し込む方向、抜く速さが微妙なのか?とにかくカードでの給油初めて成功。$50でいれると、そこで給油が自動ストップする、自動車と同じタイプ。かって、初めての空港にCross country flight をしたとき、その無人給油所で、私の日本発行MasterCardが、読み込みしてもらえず困惑したことがあった。空港によっては私のVISAも使えるとわかり、今後やりたいLong Cross Country Flight がすこし難題解決。

Redlandsへ戻る
 最後のレグは、STさんPIC, 私がSIC, MDさんリアで、Redlands(REI) に向かう。15時52分離陸、見慣れた空域でほっと緊張も解ける。REI着、16:42。初期計画に対し50分遅れで完了。
PreflightからSecuring(エンジン停止、機体の係留完了)まで、8時間40分。3人だと準備も事後整理もてきぱき早い。

フライトを終えて・・
 海岸線は、期待通り美しい景観が続いた。国境を越えたメキシコ側の空港も至近に見える位置までのフライトだった。Montgomeryでのメキシカンレストランでのランチも美味だった。Redlandsからの南方は、前回のAgua Caliente, 今回のSan Diego で国境手前まで経験できたことになる。
 初めての3人キャプテンでのフライト。やはり経験豊富な MDさんのATC(無線通信)は、落ち着いている。私は複雑な状況でのタワーとの交信はかなり負担。ミスも多い。SOLOでは、今回のMontgomery Field はかなり厳しかっただろう。ジョイントフライトだと、お互い確認しあえるので聞き逃しなどへの対応ができて、安心感は高い。また、GPSの効用を再確認したフライトでもあった。地図を用いてのPilotage(地紋航法)だけでは、初めての地域では誤認識も避けられないが、GPSで2重検証すれば、確実性はとても高い。