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 第6回の訓練日記から

 <2006年8月14日から31日まで>

   8月5日日本着の第5回ではStage-2入りができた。日本で所用を処理して9日目に、
   夏の陣/その2 に出発。

8月14日(月)
自宅発。ロンドン航空機テロ未遂事件のため空港セキュリティ強化で時間に余裕が必要なため、いつもよりより30分早い電車。いつものKE1便。
1回でもLessonを進行しようと、気合を入れて到着日でのフライトを予約してあったが、結局インストラクターのアレンジができなくて、初の到着日Flight は不発。

2006年8月15日(火)
9時ごろMIAirへ。インストラクター、Chris Hallan。Chrisとは初めてなので、進度を説明し、Stgae-2の項目を依頼した。Practice Area (Lake Mistic)へ。
March Approach へ初めて交信

バイザーをつけてIFRでの各種操縦練習、Turn, Climb, P.on stallまでは1回でクリア、 P.off stallは大きく乱れた。Chris の注意、StallではAttitude indicator が最重要計器、エルロンで水平維持すればラダーコントロール不要とのこと。このあたりはKevin, Nickのアドバイス(Heading維持にはrudder)と違う。 2回ほど 練習。
 
<VOR練習>
帰路、初めてVOR練習。
VORは空の灯台。VOR地上施設が発信する無線信号を、機上無線機で受信、その方向を表示部に示す。
Homeland VORの周波数113.4をセット。確認ノブを引いて、右回しで受信On, Volume up。Homeland VORを示すモールス信号で、コンタクトを確認。 左回しでOffし。OBSを回してCourse Deviation Indicator(CDI) がセンターに来るまで回す。そのとき、上端Course index 値方向(右図では90度)にVORがある。自機Headingをそこに向ければ、そのVORにむかう。

左の円形計器がVOR表示部で中央の縦針がCDI。右上無線機がVOR無線機。VOR周波数は115.5でPalm Springs VORに対応。

座学ではVORの動作・操作を理解するのは大変だが、操作してみれば分かりやすい機器。
Redlands にはいり、Short, Soft-fields練習。のち、パイロットハウスにいったん戻る。

次フライト、RALにてTowered Airport SoloをやるようChris に言われている。
16時半、MIAirに今日2度目の到着。今度の担当はNick。RALのATIS を電話でチェック、Headwind 15kts で、ソロ条件の10ktsを越え、ソロは中止。
替わりにPractice Areaに向かう。MARCH GCAとのコンタクトを、何とか行い、sqwuak(*1) も取得。

まずIFR訓練。バイザーをつけてSteep Turnなど各種の操縦操作。

VORを使用したIFR練習も行った。

Homelandのradial-From で350度radial(→右図)に乗り、IFRバイザーをつけたまま、Redlandsに向かう。Nickの指示に従い、4500ftから降下、2500ft。Crosswind から Downwind, Right base, Finalに入ったところで、バイザーを外すと、おなじみのRunway26が視界の真ん中に入ってきた。
ノーマルランディング。完了。

Nick は終わるといつもGood job とほめてくれる。「2nd stageは1st stageより容易。もうすぐライセンス」とか言われて、 気分は良くなる。

右の地図は、航空専用。各種飛行場、管制空域、地形上の注意情報、航空路、地上航法支援設備などが示されている。

戻って、8時前から夕食準備、LAX到着時に日本食スーパーで買った秋刀魚、温野菜(キャベツ、ホーレンソー、人参、ジャガイモ)、ライス、ビール。


2006年8月16日(水)
午前中はVORの復習。

2時半から3時半、恒例のサイクリング。Redlands大学まで。帰ってシャワー。
6時半からのフライトは、Cessna-152が2機ともエンジン故障でキャンセル。両機ともPreflight Checkから一連のチェックを終えて、最後のRunup(*2)で故障発見。 Nickがいらだっていた。彼は昼間、別の仕事についており、今日は夕刻MIAirに呼び出されて来たので、いらつくのは当然。

 <Towered Airport Solo>

2006年8月17日(木)
11時から、やっと整備済みの67361、Kevin にてフライト。私の学習進度を忘れて妙なことを聞くKevin に(沢山訓練生がいるからしょうがないか、と思うが)、 到達度を説明し、SBDに行こう、とか言っていたのを、RAL でのTowered airport solo に変えてもらった。交信は少し進歩したものの、 相変わらずR.baseへ入っていく手順がスムーズでなくKevin にさんざん注意されて、段々ナーバスに。それでも途中で水を飲んだりして、気持ちを落ち着け、心配そうなKevin に 「挑戦する]と言い切り、Kevin を駐機場前のレストランで下す。

Traffic PatternでTowerとの交信をこなしつつ、2回のT&GOと3回目はフルストップ。着陸の出来は良くはなかったが、 とにかく、Towered Airport Solo, 無事完了。よかった。これで、インストラクターの監督無しの本当のSOLOが出来るし、Stage-2も核心に入っていける。

午後は、今後のStage-2,-3 の詳細な攻め方をスケジューリング。
FAAのチェックライド(ライセンス公式試験、実技)を、帰国日前に1日スペアを置いて、29日とする日程で立案。28日、コンピューターテスト(FAA Written Test)とすると、実技訓練可能日数は、10日しかない!!
今日でシラバスはLesson-15まできている。Stage-3も含めてLesson は26まで。このLesson項目を、この10日の間に詰め込む。1回でクリア出来ないかもしれないから予備日も必要。 これで、MIAirの事務のJamesに頼んでインストラクターを予約・確保してもらう。結構キツイが、これで駄目なら、また、秋にRedlandsに 舞い戻ろう・・・と覚悟。

夜、夕食後、Anitta さんのフルーツパイを頂く。美味。その後、予習として、Night flight, Cross country flight の自作メモを読み返す。夜にしゃんとしてスタディしていられるのは今日がはじめて?かも。いや、昨日もOKだったか。 

 <クロスカントリー>


2006年8月18日(金)
8時前MIAir。
10時から初のCross-country訓練。Brandonと、Banning , Palm Springs 経由、Thermal へ。Palm Springsはゴルフ場で有名なところ。レーダー管制空域で管制官との交信が必要。

2006年8月19日(土)
11時からNick とCross-Country, Thermal へ2回目。今回はFlight Plan、Weather Brief, 機上での気象情報(高度による風速情報)も追加。 2時頃戻る。

  く右図をクリックすると大きな画像へ>

 <Night Flight>


夜、8時から10時まで、Brandon とNight Flight。初めてのNight Flight は、夜景がとても美しい。SBDで4回のLanding, L12で4回のLandingを行った。 距離感が難しく、また高度の感覚も昼間とだいぶ違い、ファイナルで大きな修正が必要になり勝ち。かなり接近するまでRunway Number は視認できないが、1回見えると、 照明のおかげで、Runway全体が好く見える。Landing はBrandon はTouch down 時の速度を50ktsにコントロールすべし、そうなるよう高さを維持、とのことだが...。 確かに良いlanding は高速でフラットでもなければ、低速高高度からのドシンでもない。

               夏時間8時頃のRedlands空港滑走路。この後急速に暗くなる。 <写真をクリックして拡大>

パイロットハウスに帰って、Kevin, Lexus(Kevinのガールフレンド、エジプト系)と少し話し。今日、二人でYucaipa のOakland Zoo にいったそうだ。

 <監督無しソロ>

2006年8月20日(日)
10時から13時くらいまで、初の監督無しソロ、つまり、これまでのTraffic Pattern Soloでなく、Redlandsを離れられるし、Preflight checkから、訓練すべて、着陸、 スコアファイルとログブック記入まで全てインストラクター無しの自前。わくわくするような、一人前気分。Mistic Lake のPractice Area で思う存分練習。 大気は安定、ビュー良し、晴れ晴れする気分。空を自機だけで独り占めMarch との交信も混乱なく終わり、ほっとした。
午後は、サイクリングのつもりが洗濯やら、明日のThermal までのソロクロスカントリーの下調べに入ったら時間がかかって、サイクリングはできず。

 <ソロ・クロスカントリー>

2006年8月21日(月)
今日は初のソロ・クロスカントリーでThermal 空港まで往復。Palm Springs のApproach Control との交信も、割と余裕を持って行えた。 徐々に会話に慣れてきたようだ。 とはいえ、Nickといった時は、混んでいて、交信も早口だった管制官も、今日は、ゆっくりしゃべっていたことも、助けになった。現地の待合室でコーヒーで休憩。 今度はフライトプラン無しで帰途につく。
午後、Kevin とStage-2の復習。Short-, Soft-Fields の練習。初めは不調だったが、徐々に思い出し、離陸 はOK。やはりLandingが難しい。 ソロ時間を自分で確保して練習したい。

ヘッドセットの電池がきれてしまった。明日、ソロまでに手に入れられるか?磯田さんに頼めるだろうか?

2006年8月22日(火)
   <このころは訓練と、その下調べ、事後のまとめが忙しく日記を書く時間が取れず。帰国後思い出しつつ記入>
朝、Thermal へ2度目のSOLO。10時半から12時45分戻り。Cross-country はFlight plan 登録や気象情報取得、Weight and Balance 計算と、 補償用ウエイトの準備など、飛ぶ前が結構忙しく、Flight plan 申請時の予定出発時刻を遅れ気味。
一度Pilot House に戻りシャワーでリフレッシュ。

 <Night Cross-Country>

夜、早めに夕食、7時半に迎えてもらい、8時から初めてNight Cross-CountryBrandon, 行き先は西のVan Nuys airport へ。 夜のLAを、4500ft(記憶不確か)高度で飛行。フリーウェイのクルマのヘッドライトのつながりは、Pilotage の重要な目印。同時にとても綺麗。 Van Nuys のRunway lights の真ん中目指してFinal approach。Landing light の中にRunway No が視認出来るのは、最終段階で高度10-20ftくらいか。 相変わらずフラット気味ながら無事着陸。
帰路、隣のBurbank 空港空域を通過、他機との間をあけるため進路変更。Tower から「コース不適切」の指摘もあったようでBrandon が対応。 この辺は相当traffic の多いエリアのようだ。
初のNight cross country 完了。
夜は距離感が分かりにくく難しいが、着陸はなんとかなった。また、大気は昼と比べてとても安定、turbulence の一切ない快適な飛行が出来た。

2006年8月23日(水)
午前、前日のSOLOが、天候条件で出来なかった場合用にとってあった時間。Mistic Lake にてManeuver と、SBD, L12にてShort-,Soft-field T/O, Lndng をたっぷりSolo。3.4Hr ! 。
Pilot House へ戻りリラックス。

 <Long Cross-Country>

4時半、再びMIAirへ。Long Cross-country でBlythe(ブライス)へDual, Kevin。初めて2時間レベルのフライト。高度7500ft を選択したものの、 Palm Springs でようやく 巡航高度に。夕暮れ迫るなか、左右にLightening(稲妻)が走る。Blythe はロビーなどの空港施設がまったくない砂漠の飛行場。暫時休憩後、いざThermal への帰途につこうと、 Taxing,Run-up check にはいったところ、フルスロットルで所定2300rpm 以上のはずが1900rpm 。Kevin も自ら確認、なんとRedlandsから遥か彼方の空港で、 まさかのエンジントラブル!。離陸をあきらめて Taxi way をUターン。MIAir に連絡、Piper Arrow が迎えに来ることになった。
 James, Nate の乗るPiper を待っている間、近くのトラック給油所の売店で食べ物飲み物補給。砂漠の真ん中の飛行場で、見上げれば満点の星、銀河Mlky Way も大迫力で、今にも落ちてくるかのようにせまる。銀河を日本で前回みたのは何時だったか?。
Pilot House 帰還、深夜の1時半、寝たのは2時半くらいと記憶。


2006年8月24日(木)
朝からSOLO, Long Cross-counry の準備。L12-BLYTHE-THERMAL-L12 のコースで気象データを取り、またFlight plan 登録。10時頃出発、 今日はPSP.VORからしばらくVictor airway を飛行。49902機が頼り。Freeway10が視界の遠くになるにつれ、明るすぎる砂漠地帯上空7500ft でも、心細くもなってくる。途中のcheckpoint, Desert Center で再びFreeway10 に接近、沿って飛行。前方に街が見え初めて、下を見ればT字型runway配置のBlythe空港が見えた。
 迂回、circling で降下、ASOSで確認した風向から南向きrunway-17 に着陸。Taxing 中にさっそくUNICOMから、"You need fuel?"と声がかかった。燃料給油後、売店オフィスで、持参のランチ、バナナ。デザートにそこでアイスクリームのHäagen-Dazsを食べた。アメリカにしては 場所柄か$3 以上と、高かった。旅程に遅れがあるので、休憩を切り上げ出発。Thermal を目指す。I-10 南側をVORに応じて飛行。南東からTRM にアプローチ、 サークリング降下。 Salten Lake からの風か、南向きのrunway-17 に着陸。
 休憩後、最後のleg, TRM-L12 に取り掛かる。ここはすでにSOLOでも2回飛んでいて、Palm Springs Appとの交信も問題ない。15時45分頃Redlands 帰着。
 L12-Blythe:129n.m.(239km), Blythe-Thermal:70n.m.(130km),Thermal-L12:61n.m.(113km),
 
トータル260n.m.(482km)のLong Cross-country が完了。


2006年8月25日(金)
午前はStage-2むけ項目のShort field, Soft field takeoff and landing 練習。Kevin。
午後はSOLO にて同じ項目、特訓。
Pilot House に戻ってCheckride を是非今回中に挑戦すべくFAAの必須訓練項目、所定時間を満たすべく時間割、日程作成。
Stahe-1 後のトレーニングでNick からの「 Stahe-I が一番時間がかかる。なぜなら全てが初めての訓練で慣れるのには時間が必要。しかし、 Stahe-2,-3は新しいものは少なく、所定の訓練項目をこなすだけ。もうライセンスは見えたも同然。 」と言う言葉が単なる励ましでなくシラバスを見ると、 そうも見える。自身の日程を作り、James, Kevin にアレンジしてもらっているが、さらに見直し、プッシュしよう。


2006年8月26日(土)
9時から11時までNick。今日は、49902 が急に使えなくなり、一回り大きなCessna-172を初めて操縦することになった。Checkride のリハーサルをしてもらう。 Short field takeoff から、Checklist の使用、HemetへのDivert(*3)、Mistic Lake でのManeuver とこなしたが、Divertが初めてでもあり、Nick のアドバイスが効果的で、 これならDivert はなんとかなると思った。
ポイント
1. Turn   2. Altitude   3. Exact heading by map
4. Obtain ETE (estimated time en route)
C-172 は152に比べて、飛行が安定していて、わずかの外乱にも動じない。stall 特性も敏感に応答せず、操作がゆとりが持てる。時定数が大きく、 人間の対応が容易、という印象を持った。


<Steveとの再会!>
 ちょうどPost flight check を終えて機を離れたとき、西上空にユニークな機体を発見、Steve のLong EZ。
 Steveは、在職時代からの会社の仲間、US関連会社の従業員。サラリーマンパイロット。ホームビルト機のLong EZを保有、地元の市営空港に巨大な専用ハンガーも借りている。 日本人から見れば羨ましい!の一言。Long EZは有名なBurt Rutanの設計、カナード翼を前に、主翼とエンジンは後ろに配置したユニークな機体。

  <右の画像をクリックすると短い動画が見られます。
            2.5MB WMV>


以前から一度、アメリカで再会したいと連絡しあっていた。一度オフィスに戻り、再び出てくると、 彼のLong EZ機が高速で着陸、滑走路端まで過ぎ去っていった。

久しぶりにSteve と会う、おそらく2003年のFlorida のSun’Fun Air Show 以来。明るい口調は相変わらず、少し年取った印象。こちらもそう見えているはず、 お互い触れないが。


初めてLong EZ に乗せてもらった。
French Valley へ短いクロスカントリー。

Taxing はキャノピールーフを右にはねあけて走る。暑い時でもオープンで気持ちがよい。 機体は軽く、エンジンは高出力、160HpのLycomingなので上昇は急速。巡航も早い。30分くらい(?)で到着。

<FrenchValley空港、Rwy18側より見る。クリックして拡大
・・写真提供:西立野氏>


French Valley はビジネスジェットも見かける大きめ、 きれいな飛行場。場内レストランでランチ。リッチなAviation life。いろいろ、ライセンスを取ったあとの、アメリカでの飛行の楽しみ方を教えてもらった。

Redlands に戻る。Long EZ 体験、Steveとの久しぶりの、そしてパイロット同志としては初めての再会はエキサイティングだった。


Pilot House に戻る。磯田さんから、Oral check 練習をしてもらう。


2006年8月27日(日)
この日は、3回予約。いずれもSOLO。前日がC-172 だったので、再びC-152 に慣れかえる狙いも。
9時半から11時、12時半から14時半、16時から18時半と3回、合計5.5時間。
Soft field takeoff and landing 31回
Short field takeoff and landing 10回
と、たっぷり。ともにスーパーAクラスのperformance も。Flight の間は、Oral, FAA Written に備えて自作メモ読み込み。完了。
夜は、問題集をおこなう。
この数日は、ビール抜きで夜の時間も活用。Checkride までは禁酒。



筆者の略記集とコメント
(*1)sqwuak レーダー管理をしている空域で自機に与えられるレーダー識別番号
(*2)Runup 離陸前に滑走路近くで行うエンジン、機体操作系、計器の動作確認
(*3)Divert 飛行中に、悪天候などの理由で目的地に到着できないときの代替飛行場へ目的地を変更しての飛行