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ついにライセンス取得!
第6回の訓練日記から   <2006年8月14日から31日まで>の続き
2006年8月28日(月)
 11時から13時、Kevin, Stage-II, -III, End of Course まとめてチェック。といっても担当インストラクターが試験官なのでSoft-, Short-field Takeoff and landing のみ。他の項目は日常訓練で自明ということのようだ。Kevin 基準でOK なのはごく少数しかなかったが、合格としてくれて、Logbook に、 FAA Written test, Checkride へのEndorsement sign をしてくれた。さらに、 Licence 申請用書類を作成。
朝から予定していたFAA Written Testは結局、コンピューターのNetwork 故障が直らないため、実施できず。
夜は、Oral 用にCross-country 資料作成。過去の受験者が残してくれたメモをスタディした。


2006年8月29日(火)
 朝からInternetでのFAA Written Test のつもりで来たが、直っていないため、磯田さんがバックアップ用に買ってきたイーサネットケーブルをつないで暫定修理して待った。 試験操作担当のJamesが現れたのは10時半で、そこから試験スタート。2時間半の制限時間で1時間余して終了、即採点、結果は92点。70点が基準で 余裕でクリア。
 13時から15時までSoft field landing を中心にL12でTouch and Go, Stop and Go(*1) を含め繰り返す。15時から予定のOral 試験は始まる気配なく、表に出ると、 なんと北東の山地で山火事、それも大規模な もので、積乱雲まで引き起こしている。
 Kevin, Brandon らと見ていたら、Kevin が 「"Someone of MIAir is doing Stop and Go, even taking off from far end of runway. It is extremely dangerous !!"といってExaminer が怒っていたぞ。 といって、お前のことか?」と確認するので、「そうだ。 いけなかったの?。知らなかったよ」と言う事態に。試験直前にExaminer の心証を害する最悪状態。そのうち試験の 手続きにいくことになり、パスポート、 Written resultを持って、おそるおそるExaminerのLarry さんのオフィスに行く。書類準備が終わり、Oral をやるか、というので"Please" と答え、 必要なCross-country資資料などを持参して戻った。
  

<画面をクリックして拡大>
 Stop and Go の件は、自分がやっていたのを知っていたようで、
「SBDならともかく、Redlands ではStop and Go は残りの滑走距離が少なく、万一、 例えば電気系の故障でFlap が上がっていないまま離陸、ということやエンジン故障だってありうる。その場合、 場外着陸、事故になってしまう。 ATA(Larryさんの学校)ではTouch an Go も行わない。いったんrunway を出て、 落ち着いて次の離陸をおこなう。」と諭すように話された。
 "I'm sorry. I didn't know."と陳謝してこの件は終わった。
 あとで分かったこと:MIAirではStop and Goだけ禁止。 Instructor は誰も教えなかった。 確かにL12 でStop and Go をさせたInstructor はいないし、Kevin が言うように、教えなかったことをやったことは責められても仕方がない。熱心さがさせたことだが、難しい。教えられなくても 「安全第一」ならやるべきではなかった、というのが正解。短いrunwayしか残っていないのに離陸したのは確かに不安全ではある。
Oral試験開始、<詳細別途>。ハード、空域、飛行理論は順調。航空医学はまあまあ、気象情報で答えられない質問が出始め。最後はLary さんのレクチャー風で、 かしこまってメモをとりつつ聞いていると、

"OK, Oral is finish. Good sleep and see you tommorow at 9 o'clock."

で機嫌良く完了。Stop and Go 事件の後を引きずらなくてよかったあー。
2006年8月30日(水)
 チェックライド当日。山火事を気にしながらMIAir着、いつもより早く7時半。オフィスのコーヒーをセット、外に出てストレッチ運動。
PCにて情報確認すると、 NOTAM(*2)が出ていて山火事個所中心に5s.m.にわたり、Temporary Flight Restriction。Redlands Airport の円マークを5 s.m. 半径線が横切っている。Oral まで終わっているのに、CheckRide が出来なかったら・・・と気にしていたがLarry さんがどこやらへ電話。その結果、SBD に移動はして良くなり、そこでcheckrideが出来ることになった。
 Preflight は終えてあったので9時過ぎに Checkride開始、ただしL12空域は特別許可なので、Takeoff はLarry さん。Crosswindから自分がコントロール。
 SBDへ、45度でLeftdownwind に入ってまずSoft Field Landing。Larry さんのアドバイスを受けながら無事着陸。いったんIdle 後Power Add 方式、低くフレアしながらBP 多めで、Landing。 Kevin 方式よりはNose が上がっていなかったが、OK。
 そのまま、Soft Field Takeoff, Larry さんのアドバイス付きで機首高コントロールもいつもより低く、水平線が十分見えるレベル。

<NOTAM中の図。赤い円の左端にRedlands空港がかかっている。NOTAM全文は上図をクリック>
 Downwind に入ってから、「次はShort Field Landing?」と聞くと、「いや、Emergency, 自分でIdle にしてやりなさい。」 自らIdle にしてBP、Trim, Trim, Trim でBest Glide 60 に減速しつつ、RWY24 を視認しながら左ターン、Final に近づいた。そこでLarryさんが"OK, Short Field Landing" と言いつつFlap を下げてくれた。Altitude が前Emergency の影響で高く、dive 気味に下げたが、Airspeed が落ちきらずやや先の方でタッチダウン。"Short Field Takeoff", 50kts を少し越えてからVx climb。Airspeed とVSI 十分+を確認してからFlap up をしようとしていたら、"Flap up" というので素直に実施。
 そこで、「Cross-country 開始。ただし山火事の消火活動を妨げないようFreeway-10 の十分南側を飛ぶように」とのこと。"Time" といわれて、 Cross-country start time をひざ上メモノートに記入、9時27分。思い出して前日Oral 用に準備し、今日も使うつもりで持参したFlight Log に書き写した。当初のL12-10,60 interchange は所要13分なので、9時40分頃10,60 interchange上空着と推測。SBD traffic にアナウンス。

"San Bernardino traffic, Cessna 49902, 3 mile south, 2300, climbing for 5500, southeast bound, San Bernardino"

南側でFreeway の視認は容易、コースを外れる心配まったくなく余裕。Larry さんが見知らぬRadio Frequency にセット、モニターしているので、
  "What is this frequency ?",
  "Air to air, from fire fighting helicopters",
  "I see."

と余計な会話も。ひざ上のChecklist でClimb check。 4500で"Mixture Adjust?"と確認すると"OK"で実施。さらに上昇、左(北)側に前日から続く山火事の立ち登る煙を見つつ、Headset Telex STRATUS 50 に消火ヘリの交信を聞きながら、飛行。5500ft に届き 、Cruise に入る。まもなく11時の方向、下方に10,60 interchange 視認、"Interchange in sight"と告げた。
 "Divert to Hemet"という、事前説明時通りの指示があり、南に進路変更し、Sectional Map をダッシュボード上から取り出す。座席後ろのバッグからナビスケール を取りだし、ヨークを押さえつつHemet へのTrue Course 約188度、この辺のVariation は、13度と、予め調べてあるので、引き算して、" Heading 175"と告げて、 コースを設定した。また、Kevin に言われて作っておいたLarry さんスケールを置いて、"It takes 8 minuites"。この間Larry さんは何も言わず見守るだけ。
 Sectional chart ではHemet は前方湖の手前のはず、目を凝らしてみていると、やがて、Hemet airport がnose 下に見えたので、"Hemet in sight"と、告げた。
 すると、Larry さんから、"OK, Cross-country is finished. Steep turn"と言われた。 Uターンくらいして、場所をMistic lake上空へ移動してClearing turns をしてからと、思っていたので、急な指示に焦ったが、左ターンから実行、Nick 方式の早め3回BPを基本に実行。右回転がややバンク角が変動。Larry さんから、"Turn, 30 degrees then BP, Keep ailron against banking tendency"と言われ、見本を示された。それを自分も操作確認して、終える。ついでSlow flight, turn, Power off Stallは通常通りできた。Power on Stallでは若干nose が左に落ちた。ここでもLarry さんからお手本の操縦を示された。
 続いて、準備してきたIRフードをつけるように言われ、装着。最初は上昇姿勢からのリカバリー。ついで降下指示。さらに降下しつつ、ターンを繰り返す。時々、降下がとまったりしたが、終了。フードを外す。ついで、高度を2500ft に 下げて、S turn。 コメント"Too steep"。これで、Mistic Lakeでの試験項目は終わり。

3500ft まで上昇指示。Heading 330。Redlands に向かう。Larry さんから

"You are doing well. Only criticism to your control is your rudder control. It's not cordinated. At high altitude, you don't need too much rudder control. Look at nose movement, and forget about ball in center. Look outside."

Kevin から着陸時の機首方向のコントロールが足りない,もっとrudder を使えといわれ続けてきたことが、逆に過剰使用になっていたようだ。Larry さんがここでもrudder によるnose の動きを実演して示してくれた。
 1500rpmで降下開始しようとしたら、Larry さんは2000rpm 方式を指示。traffic pattern に入って、山火事消火地域に深く入り込まないようshort base (この言葉でいいか、うろ覚え)で降りるように。いままでやったことがあるか、というので「ありません」と答えると、Larry さんがabeam から殆どU turn の形で、かつ1000fpm 位でRunway 26 に向かい着陸、こんなのもあったんだ。
着陸後、
"When you push throttle, do slowly. Like counting slowly 1,2. This 152 has no carburetor pump. Quick push may stop engine and it's dangerous."
といわれ、素直に"OK, I understand" と答えると

"I will sign your papers. Congratulation." 

とにっこり笑って言われ、やったー!!。

"Thank you, thank you, I'm pleased"

とか言ったと思う。 

Larry さん、
"$400, to me or to my wife."

と言い残して機を離れた。
  

<右、お世話になった磯田さん。左、マネージャーのJames。合格後>
 MIAirの手前で磯田さんが向かってきて「どうでした?」「おかげでOKでした。どうも有難うごさいました。」とお礼。MIAir のオフィスに入るとKevin, Jamesがいて、Thank yoy, thank you. で握手握手。
2004年6月4日に、磯田さんに入学依頼のメイルを出してから、2007年8月30日まで、2年3ヶ月で辿り着いた今日の日。
落ち着いてからLarry さんのオフィスで、仮ライセンスを受け取る。
ランチ後、MIAir でのトレーニング経過整理や費用支払いを終えて、Pilot House に戻る。ここでひたすら飛行機ライセンスを取るため、一体何日生活したのだろう。自分の生活を、 100%これだけに集中、というのは大学受験以来だけど、自分で選んだすきなことであるのは大きな違い。継続は力
今日が次のステップへのスタート日。
夕食を取っていたら、Anitta さんと会い、祝福された。Redlands にこれだけいて、訓練以外でやったことといえば、3,4回のサイクリングと、(Anittaさん達に招かれて行った)Irish Dance Concert でした。有難うとお礼を述べた。
5時半起床に向けて10時過ぎ就寝。Piper Roomともしばらくの別れ。


<2ヵ月後に届いたライセンス>

<ライト兄弟の図柄があしらわれている>

■2006年8月31日(木)
5時半、起床。訓練生活最後のRedlands での朝食。
7時、磯田さんのOdyssey で出発、9時前LAX、チェッックイン、買い物。ボーディングは11時5分、大韓航空。今日はいつもと反対側の右ウイング、ゲート122。 ロビーに待つ人数も時期のせいか、やや少なめ。
9月1日、15時成田到着。
筆者の略記集とコメント
(*1)Stop and Go 滑走路に着陸後、停止、その位置から再離陸すること
(*2)NOTAM Notice to Airmen 緊急を要するパイロットへの注意情報